2026年
一般社団法人 茨木青年会議所
第66代理事長 菅 貴之
基本理念
~ このまちに光を灯すのは我々しかいない~
スローガン
輝け!
はじめに
本年、茨木青年会議所は創立65周年を迎えます。1961年6月24日に日本で206番目の青年会議所として設立され、今日までの長い歴史を築いてくることができたのは、先輩諸氏が時代の変化を先取りし、常に新たな課題解決に挑み、運動を展開してこられたからにほかなりません。
私が理想とする青年会議所とは、会員一人ひとりが「輝」き、その「輝」きが輪となり、外から見ても「この組織に入り、共に活動したい」と憧れを抱かれる存在です。そのためには、まず会員自身がより良い変化をもたらすことができるリーダーへと成長する必要があります。私は2019年に茨木青年会議所に入会し、ここで他では得られない素晴らしい仲間と出会いました。この出会いは、今後も大切にしていきたいかけがえのない財産です。青年会議所は茨木にとどまらず、日本、さらには世界へとつながる広大なネットワークを有しています。まちの発展に尽力し、災害時には誰よりも早く復旧活動に参加してそれぞれの地域を支えてきました。すなわち、私たちは茨木の発展を支える要として、地域に必要とされるトップリーダーにならなければなりません。その使命を果たすためには、まず自らが成長し、強固な組織を築くことが求められます。会員全員が積極的に参加し、青年会議所活動の本質を理解したうえで交流を深めることで一体感が生まれ、内外から魅力ある組織として地域に認められる存在へと成長できると確信しております。
共に過ごす時間を重ねることで会員相互の絆はさらに深まり、活動への意識も一層高まります。やがて地域から「輝」いて見える組織として、確かな存在感を発揮できると信じています。これまでの活動を築いてこられた先輩諸氏の想いとご縁を受け継ぎ、私たちは地域に必要とされるトップリーダーとなるべく、さらなる躍進を遂げてまいります。
周年について
創立以来、先輩諸氏のたゆまぬ運動によって、私たちは「輝」かしいまちの発展に大きく貢献してまいりました。先輩諸氏は長年に渡り、地域社会の課題に向き合い、未来を見据えたさまざまな取り組みを積み重ね、茨木青年会議所の礎を築いてこられました。その功績は、地域における私たちの信頼と影響力の源であり、今日の活動の原動力となっております。しかしながら、多くの会員は、先輩諸氏がこれまで築いてこられた功績や、関係諸団体の皆様との緊密な連携、さらには周年事業の意義やそこで培われた経験について、十分に認識できていないのが現状です。私たちは、これまでの活動の価値と意義を正しく理解し、受け継ぐことが、今後の青年会議所活動をより力強く、地域に必要とされる存在として発展させる鍵であると考えます。まずは、周年とはいかなる意義を持つ場であるのかを、会員一人ひとりに深く理解していただく機会を設けます。そのうえで、同じ志を共有し、ともに歩んできた関係諸団体の皆様に、心からの感謝をお伝えする場を整え、私たちの想いを直接お届けします。さらに、茨木青年会議所がこれまで展開してきた運動や事業の積極的な情報発信を通じて、地域の皆様や関係諸団体との連携を一層強化し、組織としての活動基盤をより確かなものとしてまいります。そして、70周年、100周年、その先の未来を見据え、地域に真に必要とされる存在として、茨木のまちを「輝」かせ続けてまいります。
会員交流について
2023年、茨木青年会議所は会員数100名に回復し、大きな成果を収めることができました。しかしその一方で、会員数の増加に伴い、役割を担う機会に恵まれない会員も多く、新たな課題が顕在化しております。このままでは、組織として人材育成の機会が十分に行き渡らず、将来的なリーダーの育成にも影響を及ぼす懸念があります。私たちには、40歳までという限られた時間の中でしか活動・運動を展開することができません。その貴重な時間を最大限に活かすためには、会員同士が互いに理解し、信頼関係を築くことが不可欠です。特に、役割を担う機会が限られる会員にとっては、青年会議所活動の本質を理解できていないため、交流を通じて仲間とつながり、経験や知識を共有する場が重要であると考えます。今できることは、1秒でも多くの時間を共に過ごし、共に学び、楽しみや苦労、そして達成感を分かち合うことです。この時間の共有こそが、会員を一体とし、縁をつなぎ、将来にわたってかけがえのない財産となると確信しております。本年度は、「例会100%出席」を目標に掲げ、共に過ごす時間を増やし、卒業後もその財産が生き続けるよう、一人ひとりが「輝」ける場を創り上げることを、ここに約束いたします。
会員拡大について
拡大活動は、青年会議所が設立以来、絶えることなく続けてきた事業であり、常に最大の課題であります。近年、茨木青年会議所は拡大において大きな成果を上げましたが、それはゴールではなく新たなスタートです。これからは、拡大によって得た仲間の力を結集し、活動の質を高め、地域から一層信頼される組織へと進化していかなければなりません。新入会員が早期に活躍することは、既存会員に新たな刺激を与え、組織全体の原動力となります。そのためにも、新入会員が即戦力として成長できる機会を創出し、万全のフォロー体制を築き上げてまいります。拡大活動においては、まず全会員に意識変革を促す機会を設け、私たち自身が青年会議所活動の中で得た成長の体験や、未来を築く志を積極的に発信することによって、新たな仲間を迎え入れ、まちの発展に貢献する会員の増加につなげてまいります。本年度は、全会員による拡大活動と入会後のフォロー体制をさらに強固なものとし、100名LOMを“当たり前”とする組織づくりを推進いたします。そして、茨木の未来を担う「輝」かしい人財の発掘と育成に努めてまいります。
次世代育成について
私たちが目指す「明るい豊かな社会」を築くうえで、未来を担う青少年の健やかな育成は、決して欠かすことのできない重要な取り組みです。現代の子どもたちは、スマートフォンやインターネットなどを通じて、必要な情報を容易に得られる環境で生活しています。しかしその一方で、直接的な人との関わりや挑戦する機会が減少し、地域とのつながりも希薄化しているという現状があります。このままでは、自己肯定感や社会性の育成に影響が及び、将来の茨木を支える人財の育成にも大きな支障が生じることが懸念されます。私たちは、この課題に真摯に向き合い、幼少期に多様な経験に触れる機会を提供し、仲間と共に学び、協力しながら新たな価値を体験できる環境を創り上げ、挑戦する姿勢や主体性を育むことを通して、子どもたちの成長を支えます。さらに、子どもたちが仲間と共に行動することで得られる喜びや達成感を体感してもらうことを重視し、その積み重ねこそが将来の茨木を担う「輝」く人財の育成につながると確信しております。
まちづくりについて
茨木は、おにクルや安威川ダムの完成により、市民のみならず多方面から多くの人々を迎え入れ、まちの活性化が進んでおります。しかし一方で、突出した名産品や観光資源があるわけではなく、人が自然に集まり、継続的に茨木を訪れたくなる仕掛けを作ることこそ、茨木のまちづくりにおける最大の課題であると考えております。だからこそ、私たちが地域のリーダーとして、人々が集い、交流し、茨木の魅力を実感できる場を創り出していかなければなりません。市民・行政・各種団体が一体となり協働することで、人が集まるまちとしての存在感を高め、愛郷心を育み、さらなる地域発展へと力強く歩みを進めてまいります。そして、65周年SDGs記念事業においては、地域の皆様を広く巻き込み、茨木青年会議所だからこそ成し得る取り組みとして展開し、全会員が一丸となって取り組むことで、大きなインパクトを生み出し、茨木青年会議所の存在価値を一層高めてまいります。SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標11「住み続けたいまちづくりを」を重視し、他団体との連携を深化させることで、持続可能なまちづくりを推進してまいります。その実践を通じて、茨木が持つ可能性を体感し、まちを「輝」かせる運動を展開してまいります。
国際交流について
青年会議所における国際交流は、自己の成長と地域の発展、さらには世界平和への貢献へとつながる重要な使命であります。異なる文化や価値観に触れることによって視野を広げ、国境を越えた友情と信頼を築き、その学びを地域へ還元することができます。しかしながら、国際事業において会員自らが積極的に取り組む姿勢については、いまだ十分とは言えない現状もございます。本年度は、JCI馬山との姉妹青年会議所締結55周年、そしてJCIキルティプルとの締結5周年という節目を迎えます。私たちはまず、会員が率先して交流に向き合える環境を整えることから始め、両青年会議所との友好関係を着実に継続・発展させてまいります。国際交流を通じて会員がグローバルな視野を培い、茨木がさらに「輝」く未来を創造してまいります。
総務について
青年会議所は、会議を通じて運動を創出する団体であります。限られた時間の中で会議を運営するにあたり、常に質の高い議論を展開することが求められています。広報活動は毎年、総務委員会を中心に工夫を重ねておりますが、現状を踏まえると、市民への認知度は依然として十分とは言えません。茨木のトップリーダーとして活動を展開していくためには、他団体とのつながりを大切にしながら認知度を高め、新たな支持者や協力者を獲得していく必要があります。そのため私たちは、まず地域住民にわかりやすく活動を伝える発信力を強化するとともに、次代を担う若者世代へのアプローチを積極的に行ってまいります。また、行政・企業・教育機関など多様なパートナーとの協働を深めることで、茨木青年会議所の存在意義を広く周知し、地域に必要とされる組織としての信頼を確立いたします。さらに、単年度制という特性を活かし、柔軟な改革を進めながら常に進化し続ける体制を整え、会員が成長できる環境を確保します。広報活動を強化し、認知度の向上と新たな協力者の獲得に努めるとともに、会員が次々と新たな運動を生み出す仕組みを機能させ、組織全体のさらなる発展を実現してまいります。私たちはこれらの取り組みを通じて、「輝」く茨木青年会議所の姿を、より広く地域へ発信してまいります。
おわりに
「一隅を照らす」という言葉の通り、1つ一つの光は小さくても、それがたくさん集まれば大きな光になり、「輝」いて見えます。夢中になって行動すれば人間は「輝」きます。そんな会員を何人も増やしたい。全会員が「輝」いた時、周りから茨木青年会議所の魅力を感じてもらえると確信しています。どんな想いがあっても行動に移さなければ変わることは出来ません。失敗を恐れず、がむしゃらに1年走り抜き、65周年という大きな節目を全会員で楽しみ、「輝」いた1年にします。