岡 真裕美(オカ マユミ)
小学3年生と保育園年長の子をもつシングルマザー。2012年4月、茨木市内を流れる安威川で、河川敷をジョギング中のご主人(当時34歳)が溺れている小中学生を発見し、救助の際に深みにはまり亡くなり、溺れていた中学生も数日後亡くなりました。ご主人の事故死から、地域の安全管理の強化、子どもたちへの安全教育、事故の再発防止を訴える活動を始め、翌2013年、33歳で大阪大学大学院人間科学研究科安全行動学研究分野に入学。ご自身の子育て経験もふまえ、「子どもの安全」をテーマに、児童の救急搬送や保健室利用実態等を調査し、安全教育プログラム「ひなどり」を作成。2014年度は茨木市立某小学校4年生を対象に実施し、2015年度は同5年生を対象に、地域の大人も参加する安全教育を実施中。
●自身の経験と、安全・安心についての講演
大学院での研究と並行し、ご主人が亡くなった事故の衝撃と遺族の悲しみ、また、ごく普通の生活の中でこういった悲惨な事故に巻き込まれ得るということ、そしてそもそもなぜ子どもたちは川で遊び、溺れてしまったのかということ等を心理学の観点から伝え、安全・安心な社会にするために、市民はどうすればよいかということについて話をされています。(茨木市庄栄地区青少年健全育成協議会総会等)
茨木市長へもこれらの思いを直接お伝えしたことから、これまで全く周知されていなかった川の深みがあること知らせる看板が設置され、河川の安全性が高まってきています。
また、33歳で仕事をもちながら大学院に進学、現在、シングルマザーとして家事・育児をしながら研究を進めているご経験についても、大阪大学の学際融合教育の講義で講演されています。 大阪大学大学院人間科学研究科 安全行動学研究分野 岡 真由美様のご紹介ページ
●学会発表を行った研究
- 大阪府下2市における6歳~12歳児童救急搬送データ分析
- 安全教育プログラム「ひなどり」の考案と実践
●岡さんコメント
当研究室発の安全教育プログラム「ひなどり」は、実施いただく学校・地域があってこそ役立つものであり、学校・地域が安全に注力していなければ、実施自体が困難です。先生方の多忙、地域コミュニティがなくなりつつある現状では、目に見えない「安全」のための時間が減少せざるを得ないことが問題であると考えています。
何か大きな事故が起こって初めて安全に力を入れるのではなく、大きな事故を未然に防ぐために安全教育があるということをご理解いただければと思います。
岡様のご活躍は、様々な新聞で紹介されています。 今後も茨木JCは、茨木で多くの活躍をされている方々を応援し、協力していきます。